大魔法使いの娘

大魔法使いの娘

見つけてもらえない少女が、隠された世界の声を聞く。

リディア・アークライトは、よく忘れられる。 名簿で飛ばされ、班分けで余り、誰の記憶にも残らない。 母がくれた黒い石の首飾りだけが、自分がここにいる証だった。 その首飾りが外れた夜、眠っていた力が暴れ出し、 世界はようやく、彼女を見つけてしまう。 母は、世界を救った大魔法使いだった。 そして境界の向こうから、声が届く——「大魔法使いの娘を、差し出せ」。 守るとは、隠すことなのか。 平和とは、誰かの苦しみを見えない場所へ押し込めることなのか。 見つけられなかった少女が、見えない者たちの声を聞き、 自分の意思で、世界の前に立つ。

第1話から読む

目次

  1. 第1話 コレーの環
  2. 第2話 三日のうちに
  3. 第3話 忘れられた書庫
  4. 第4話 夜の馬車
  5. 第5話 名前を呼ぶ練習
  6. 第6話 外れた力
  7. 第7話 王都の門
  8. 第8話 大司教セラフィナ
  9. 第9話 名喰いの影
  10. 第10話 鐘楼の夜
  11. 第11話 あるべき場所
  12. 第12話 呼べない名前
  13. 第13話 隠れられない
  14. 第14話 読める人