03 / STORY
設計と素材のあいだ
霧の中の展望台
ある日、霧の中で展望台にのぼった。視界はまっしろで、遠くに何があるかは見えないけれど、足元の手すりや、目の前の木の葉だけがやけにはっきり見える。設計とは、そんな霧の中での近距離の手仕事ではないかと思う。
少量を、長く
ポスタルコのプロダクトは、ひとつずつ手作業で作られる。革を裁ち、紙を貼り、糸で綴じる。多くを作らず、長く使える形を選ぶ。それが私たちの素朴な答えだ。
素材は革と紙が中心。革は経年で表情が変わり、紙は破れやすいけれど補修できる。どちらも完璧ではないが、その不完全さが時間を引き受けてくれる。